摂食障害とは?

体重や体型のとらえ方に過剰さや偏りが生じ、食事の量や食べ方といった食事に関連した行動の異常が持続する疾患です。摂食障害にはいくつかの疾患が分類さていますが、代表的なものは神経性やせ症(いわゆる拒食症)と神経性過食症(いわゆる過食症)があります。

 

摂食障害は10代から20代の若者がかかることが多く、女性の割合が高い疾患です。ただし、年齢や性別は関係なく、誰もがかかる可能性ある疾患です。複数の調査結果から、治療を受けたことがない人や治療を途中で止めてしまっている方の割合が多いことが示されており、治療が必要な人は40万人近くいると考えられています。

<症状>

・食べない、食べることに強い恐怖を感じる

・食べ過ぎる、食べることを抑えられない

・自分で嘔吐したり、下剤を乱用したり、利尿剤ややせ薬を使う

・過剰に運動する

・やせていると思えない、太るのが怖い

・食べ物のことばかり考えてしまう

・体重を過度に測らないと気が済まない、または怖くて全く測れない

 

食べないあるいは食べても排出することで低体重の場合はやせ症と診断され、大量の食事をとり、何らかの方法で排出し、低体重の状態でない場合は過食症と診断されます。

 

<摂食障害の治療>

摂食障害を直接治療する薬はありません。摂食障害の症状に付随して生じる気分の症状(不安、落ち込み、イライラなど)に対して内服による治療が行われます。また、眠れないといった症状がある場合にも内服が勧められることがあります。

治療では低体重でいることや低栄養状態によって私たちに生じることを理解し、健康的な食行動を取り戻すことを目指します。

摂食障害とは?